【書評】スローFIREのススメ: 経営コンサルタント＆資産運用のプロが綿密なシミュレーションから導き出した人生の最適解は「スローFIREだった！」【キンドルアンリミテッド対象】

noteで紹介されてるのが気になってアンリミで読みました。

Amazon商品紹介

FIRE=Financial Independence Retire Early
「経済的自立と早期リタイア」

・経済的自立....もうお金の心配はいらない

・早期リタイア....目の前に自由な時間が広がる

・毎日の行動は、全て自分次第

・ノルマもなければ、あの上司の理不尽な命令に従う必要もない

確かに、若いうちに経済的自立を達成するから意味があるし、夢もあるのでしょう。

実現出来たら、すごく楽しそうだし、幸せですよね.....

でも、本音で話をしましょう。

10年や15年で1億円の資産を築き上げるって....本当に可能ですか？

こんな事言うと、身も蓋もありませんが、

「今の手取から考えて、10年後に1億円達成出来そうですか？」

「早期リタイア...出来たらいいけど、その後もずっと続けられるか...不安はないですか？」

「本当に、そんなに若くして、リタイアしちゃうんですか？」

「のんびり暮らすのもいいけど、ずっとのんびりって、退屈になったりしませんか？」

しかし、最初に断っておきますが、私はこの本でFIREを否定したい訳ではありません。

FIREを目指す事は、「仕事能力や金融リテラシーもアップするし、家計の管理能力も身につく」、非常に有益で、素晴らしいことだと思っているのです。

ただ、ちょっとだけ、でも「根本的な部分」に修正を加えたい

そして、この修正を加える事によって、実現可能性が格段に上がり、本当の意味で「最強の人生戦略」、今後の日本を生き抜く「最適解」になると思っているのです....

そんな書き出しで始まります。

この本は「若くしてFIREを達成したキラキラの成功者」が「私はこうやってFIREを達成しました。皆んなも参考にして頑張ってください！」という本ではありません。

筆者は、年齢的には既に「アラ還」、現在は、経営コンサルタント&資産運用会社で経営企画と実際の資産運用を行っています。FIRE達成者ではありません。日々、しっかり働いています。

経営企画としては、会社の経営計画や戦略策定、また、その一環として人事制度の改善等を通し、雇用や年金制度なども調査しています。

そんな筆者が、FIREの実現可能性をシミュレーションし、日本の税制や年金制度、雇用等の社会体制を踏まえた場合、「FIREは本当に目指すべき人生戦略なのか」、「もっと現実的で、日本の社会システムに適合する最適解」はないものかを試行錯誤した書籍です。

日本は過去30年超の政治・経済の信じられない程の停滞によって、あらゆる社会システムが適合しない状態に陥っています。雇用、年金、そして住宅の寿命...あらゆるものが急激に進む少子高齢化に適合していないのです。

もはや国に期待しているだけでは、立ち行かなくなることは明らかです。
自らの人生を守るためにも、そんな日本でも、豊かで充実した人生を送るためにも、もはや自らが動くしかありません。

本書は、基本的には、20代後半から40代、自分の息子や娘世代に向けて書いています。
「出来るだか早く気づいて、準備を進めて欲しい！」そんな気持ちで書いています。

しかし、何歳からでも遅くはありません！
シニア世代になってあわてないように、今すぐ取り掛かりましょう！
自主的に、前向きに準備していきましょう！

ぜひ、本書をご一読いただき、「あなたの人生戦略策定」の参考にしていただければ、
こんなにうれしい事はありません。

目次

はじめに

第１章　そもそもFIREとは

1）FIREの出発点

2）FIREは4種類

第2章 FIREをシミュレーションしてみた

1）1億円を貯めるということ

2）5,000万円を貯めるということ

3）もし、早期にFIRE が達成できるとすれば....

4）過去10年で10倍以上になった株を探してみた

第3章 1億円貯めた後はどうなるのか

1）そもそも手元にいくら残るのか

2）運用環境の変化

3）税制の変更

4）もし立ち行かなくなった場合はどうなる

5）早期リタイアすると年金はどうなってしまうのか

第4章本当に欲しいのは「選択権」じゃないですか？

1）労働は罰ではない

2）年齢によってステージが変わる

3）本当に欲しいのは「選択権」じゃないですか？

第5章　スローFIREで最強の人生戦略を「4階建てで備えよう！」

1）1階「できるだけ長く働く」

2）2階「公的年金」の確保

3）3階「自分年金」の構築

4）4階「副業やスモールビジネス」の構築

おわりに「いつまで生きても、財産が減らない状態を築こう！」